MIRACLE ZBX クラスターアプライアンス構築 & サポートサービスとは
MIRACLE ZBX クラスターアプライアンス構築 & サポートサービスは国内売上 No.1 の NEC 社製クラスタリングソフトウェア CLUSTERPRO X を OEM 化した MIRACLE CLUSTERPRO X を用いてクラスターアプライアンス環境を構築し、サポートまでワンストップで提供するサービスです。
構築先のプラットフォーム、OSは「アプライアンス環境構築サービス」に記載しているものと同等であり、クラウドや物理サーバー(オンプレミス)の構築が可能です。
提供する環境は Active/Standby 固定で、ディスク構成に関しては以下の 2 つからご選択いただきます。
- 1つのディスクを2つのマシンで共有する共有ディスク構成
- 稼働系へのディスク書き込みを待機系のディスクへミラーリングするミラーディスク構成
価格
OS | RHEL8 系 OS |
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サポート対象 | MIRACLE ZBX
MIRACLE ZBX 設定バックアップオプション MIRACLE ZBX 監視データ出力オプション MIRACLE ZBX に関連する OS パッケージや機能 ※1 MIRACLE CLUSTERPRO X |
サポートレベル | MIRACLE ZBX サポートスタンダード |
構築
クラスターアプライアンス構築費用 | |
価格(税抜) | 構築先が VMWare ESXi の場合 640,000 円~ それ以外の場合 990,000 円~ |
備考 | 現地作業が発生する場合やお客様のご要望によっては上記価格から変動する可能性がございます。お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。 |
サポート
MIRACLE CLUSTERPRO Xのライセンス料が含まれるため、初年度は初年度パックを購入する必要があります。
例) 共有ディスク構成で 3 年契約の場合
初年度パック 2,490,000 円 + サポートパック 1,800,000 円 × 2 = 6,090,000 円
共有ディスク構成
サポート名 | MIRACLE ZBX クラスターアプライアンス 初年度パック |
MIRACLE ZBX クラスターアプライアンス サポートパック |
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価格(税抜) | 2,490,000 円 | 1,800,000 円 |
備考 | ライセンスを含む初年度パック |
ミラーディスク構成
サポート名 | MIRACLE ZBX クラスターアプライアンス(ミラー) 初年度パック |
MIRACLE ZBX クラスターアプライアンス(ミラー) サポートパック |
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価格(税抜) | 2,970,000 円 | 1,890,000 円 |
備考 | ライセンスを含む初年度パック |
オプション
MIRACLE ZBX クラスターアプライアンス Suite オプション | |
価格(税抜) | 1,560,000 円 |
備考 | 統合ビューワー、MIRACLE MessageHandler の利用をご希望の場合に購入いただく必要があります。 |
MIRACLE CLUSTERPRO X による冗長化の特徴
メリット
監視データ、監視設定を含む全てのデータが同期されるためユーザは Activeノード が切り替わったことを意識する必要がありません。
また常に Active ノードにアクセスできる IP アドレスが付与されているため、監視対象から MIRACLE ZBX へのアクセスについてもどちらがActiveノードであるかを意識する必要がありません。
各ノードの状態だけでなく、各ノード間の疎通も管理しているためスプリットブレイン※状態に陥る可能性が低いです。
※ スプリットブレインとはスプリットブレインとはクラスターを構成するサーバー間の疎通が取れない状態で、Standby ノードが昇格することで、本来複数存在してはならない Active ノードが複数存在している状態のことを指します。この状態に陥ると両 Zabbix サーバーからデータベースへの書き込みが競合し、データベースを破壊したり一貫性を喪失するなど、さまざまな致命的現象を引き起こす可能性があります。
デメリット
フェイルオーバー中は全てのサービスが停止するため、その間に発生した Zabbix トラップや SNMP Trap といった ZBX サーバーが受信するタイプの監視データの取りこぼしが発生します。
「共有ディスク構成」の MIRACLE CLUSTERPRO X による冗長化の特徴
各サーバーから物理的に接続された共有ディスクにデータを格納することで、フェイルオーバー後も同一データにアクセスする構成です。
データ書き込みにおける性能劣化が無いため、データ書き込み量が多くなる大規模環境に適しています。
物理サーバーに構築する場合には共有ディスクを構築するために専用ハードウェアが必要となります。
物理サーバー以外では VMWare ESXi や AWS のように、共有ディスクが機能の 1 つとして利用できる場合もあります。
その場合は専用ハードウェアを用意する必要はありません。
「ミラーディスク構成」の MIRACLE CLUSTERPRO X による冗長化の特徴
アクティブサーバーでデータの書き込みが発生した場合に、ネットワークを介してスタンバイサーバーにも同一データの書き込みを行うことで、フェイルオーバー後も同一データにアクセスすることができます。
全ノードで書き込みが発生するため、同期速度以上の書き込みが発生する大規模の監視の場合には不向きですが、共有ディスク構成のように特別な機器を用意する必要が無いというメリットがあります。
災害対策などでサーバーを遠隔地に配置する遠隔クラスターを構成する場合や、専用ハードウェアを用意できない場合に、共有ディスク構成ではなくミラーディスク構成を選択します。
参考情報:その他の冗長構成について
サイバートラストが推奨する MIRACLE CLUSTERPRO X を用いた冗長構成以外にも Zabbix 冗長構成はあります。 以下に想定される 2 種類の構成とそのメリット/デメリットを参考情報として記載します。
Zabbix HAクラスター機能を用いたHAクラスター構成
Zabbix HA クラスター機能はサードパーティのクラスターソフトウェアを使用せずに気軽に Zabbix サーバーを冗長化できることがメリットです。
一方でクラスタリングソフトウェアを使用する場合に対して以下のようなデメリットがあります。
- Active ノードに障害が発生し監視が停止しても即時にフェイルオーバーされず、事前に設定したインターバル間の監視データが欠落する。
- クラスタリングソフトウェアで管理していないため、スプリットブレインが発生する可能性が高く、結果としてデータベースへの書き込みが競合し、データベースを破壊したり一貫性を喪失する可能性がある。
- Zabbixサーバーのみの冗長化であるため、データベースの可用性は別途担保する必要がある。
- クラウドサービス上に構築する場合には、リレーショナルデータベースサービスなどの従量課金サービスを利用することが想定される。
Zabbix アクション機能を利用した Active/Active 冗長構成
Zabbix のアクション機能で障害通知する Zabbix サーバーを切り替えることで 1 つの Zabbix サーバーからのみ障害通知する仕組みとなっています。各 Zabbix サーバーが常時起動し監視データを収集しているため、障害時に監視データのロストを減らせることがメリットです。
一方でこちらも Zabbix HA クラスター機能同様にクラスタリングソフトウェアを利用せず Zabbix サーバー上で冗長化を完結させているため以下のようなデメリットが存在します。
デメリット:
- 各 Zabbix サーバーが監視データを収集するため、監視対象 <-> Zabbix サーバー間の通信量が倍となる。 監視の規模によってはトラフィックの増加が原因となり ネットワーク機器などのポート監視で障害が発生する可能性がある。
- 監視データ取得タイミングが両 Zabbix サーバーで同期されていないため、 通知担当Zabbix サーバーが切り替わった際に通知漏れの可能性がある。
- ネットワーク障害などによって Zabbix サーバー間の通信が途絶した場合に 障害通知の切り替えが発生せずに障害の通知漏れが発生する可能性がある。 また、両Zabbix サーバーが通知担当となる可能性もあり、その場合には障害を二重発報され、 障害の把握が困難となる。