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日本テレワーク協会が見据える今後のテレワーク/コワーキング施設に必要な取り組み

新型コロナウイルスの影響により、導入が一気に増えたテレワーク。今後は、在宅勤務だけではなく、サテライトオフィス、コワーキングスペースなどの共同利用型オフィスの利用、ワーケーションの類型ともいえる地域型テレワークの活用などが見込まれている。今後のテレワーク市場はどうなるか、地方自治体をはじめ共同利用型オフィスを提供する側が成功するためには何が必要かを日本テレワーク協会主席研究員の大沢彰氏に聞いた。

テレワークは便利、効率的であるが、採用後徐々に見えてきた予想外の課題

jta-interview-oosawa.jpg「テレワークは多くのメリットを企業にもたらしましたが、続けていくことで経営者は思いもよらない問題に気付くことになりました。社員の心身のケアが必要ということです」と大沢氏。
多くの企業がコロナ禍でテレワークを実施するにあたり、その働く場所は社員の自宅を指定したため、一部の社員は徐々に息が詰まるようになり、ストレスを溜めていくことになったようだ。自宅が狭く仕事はリビングルームで行う、家族がいる場所で仕事をすることなどが強いられた。さらに、同僚にも会えず、ずっと家にいることでストレスの発散も難しい状況に置かれたことなどが理由として考えられる。

日本テレワーク協会が 2020 年 8 月から 9 月に行ったアンケートでは、実に 34 %の企業が「在宅勤務が長引くことで心や体の不調を訴える社員がいると回答しました」(大沢氏)。

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2 度にわたる緊急事態宣言解除後も、新型コロナウイルスのリスクが消えていないことや、交通費などの固定費の削減、移動時間の無駄をなくすなどを理由に、テレワークを続ける企業は少なくない。そうした中、テレワークを継続するためには、社員のメンタルヘルスなど健康への配慮が欠かせない。そこで、オンオフの切り替えや気分転換といった観点で共同利用型オフィスの活用が注目されている。

共同利用型オフィスの多くは、電源や Wi-Fi などの通信環境が整備されているので、パソコンだけ持って行けば仕事ができる。在宅勤務のデメリットを解消しながらテレワークのメリットを得る手段として、自宅に近い共同利用型オフィスは今後もさらに活用されていくであろう。

さらには地域型テレワークも脚光を浴びるようになってきた。地方の自然豊かな環境で働くことは、従業員のヘルスケアにつながるだけでなく、創造力が高まるとも言われている。令和2年度新・湯治の効果に関する協同モデル調査事業事業(環境省)の成果として、「通常のオフィスで働くことと比べ、作業的業務には特に変わったところは見えなかったが、アイデアを考える、ディスカッションを行うという点では高い効果があることが分かりました」(大沢氏)。

このように地域型テレワークは、今までなかなか実現できなかった企業のイノベーションにつながり、社員のヘルスケアにもなるということが少し見えてきた。さらに「2021年度は自治体の補助金なども活用し、チャレンジする企業も増えてくるでしょう」と大沢氏は予想する。日本では、季節的な要因である梅雨時期の高温多湿、夏季の猛暑、春先の花粉症などにより労働者のパフォーマンスが低下することがわかっている。そのため、花粉症や梅雨が存在しない北海道、夏場も涼しい避暑地でテレワークをしたいというニーズも増えてくるかもしれない。

「サテライトオフィスを準備し、魅力的な観光地を紹介する」 これにセキュリティ対策が必要条件となる

大沢氏は「コロナ禍前の調査等ではテレワークを行わない企業の最大の理由は『テレワークに適した仕事がない』であり、もう一つの大きな理由がセキュリティリスクでした」と指摘する。コンビニエンスストアや外食産業、ホテルや駅などで提供されるフリー Wi-Fi は便利ではあるが、不安に感じるユーザーも多い。これは、共同利用型オフィスでも同様である。情報セキュリティに厳しい企業では、暗号化強度の低い Wi-Fi の利用は認めていない。
施設提供側に求められるのは、セキュリティを担保した安心・安全なオフィスやスペースの提供であり、セキュリティポリシーをユーザーに提示し、納得してもらう必要がある。

「共同利用型オフィスは全国各地の自治体が地域創生の一環として取り組んでいますが、利用者から選んでもらえないところは利用が進まないと考えても良いでしょう。セキュリティ対策は共同利用型オフィスの必要条件になってくるといっても過言ではないのです」(大沢氏)。

なにをどこまでやるか、これは本当に難しい

サイバーセキュリティは攻撃側が日々進化しており、対策をしても新たな対応が必要となる。それでもその攻撃の動向を探りながら、現時点で最低限何をしておくべきかというのが重要である。また、セキュリティに完璧や 100 %というものはなく、トラブルがあったときに、どのような対応をするのかも決めておかなければならない。
ただ、なにから手を付けたらいいのか、どこまでやればいいのかの判断は難しいものであり、そもそも専門知識も必要となるのでそのハードルは高く感じる。

「そこで、日本テレワーク協会とセキュア IoT プラットフォーム協議会では、共同利用型オフィスの運営事業者が、自分たちの課題を認識し、具体的な対策を取るため何をすべきかをガイドする「共同利用型オフィス等で備えたいセキュリティ対策について(第 2 版)」を発表しました」と大沢氏は説明する。

この資料は、セキュリティの課題とその対策について、技術(システム)面だけではなく、人(運用)やルール(規定)までもが理解できるようになっている。さらには「チェックシートが掲載されているので、自身の施設に何が不足しているかの判断ができるようになっています」(大沢氏)。

2021 年度予算で総務省の「情報通信利用促進支援事業費補助金(地域サテライトオフィス整備推進事業)」の施行が予定されている。推進事業では、この資料に記載されている基本対策を講じていることが採択の要件になっている。

「セキュリティは今後、企業が共同利用型オフィスを選択するときの条件になることは必須です。共同利用型オフィスの提供者はこの資料を参考にすることで、安心・安全なサービスを提供できるようになります。事業として共同利用型オフィスを単に作るだけではなく、その後の利用拡大を実現させるためにセキュリティ対策も含む施策をしっかりと考えて欲しいです」と大沢氏はコメントする。

一方、利用者側からみた場合、利用しようとしている施設が「共同利用型オフィス等で備えたいセキュリティ対策について」に準拠しているかどうかを知るにはどうすればよいか。
日本テレワーク協会とセキュア IoT プラットフォーム協議会ではこうした点を解決するため、基準を満たした施設に対して、視覚的に判別できるよう認定シールを発行する取り組みを始めた。
施設側が必要な情報セキュリティ対策を実施することで、認定シールを取得できるというものである。

これは利用者からすれば、情報セキュリティが確保できている施設という事が一目で分かるという事でもあり、非常にわかりやすい目印になる。施設側は認定シールを掲げることで安心安全を利用者に視覚的に訴求でき、利用者は認定シールが掲げられた施設を選択することで安心して利用できる、というものだ。

認定シール取得への取り組みは、情報セキュリティが必要不可欠なテレワークにおいて、差別化やリスク回避という面でも大変重要なものになるであろう。

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