Linux-RTOS 共存
Linux-RTOS 共存
RTOS と Linux との共存を実現
組込み機器の開発支援サービスとして、1 つの SoC(System on a Chip)上に異なるプロセッサが混在するヘテロジニアスな環境で、リアルタイム OS(RTOS)と Linux を共存動作させるための環境を提供します。
リアルタイム OS(RTOS)を使用するメリットは「リアルタイム性」に優れているだけでなく、「起動時間」の速さや「少ない電力/少ないリソース」でも動作することなどが挙げられます。その一方、Linux のメリットは、「汎用性」に優れており「開発エンジニアやソフトウェア資産」が豊富なことにあります。
Linux-RTOS 共存の実現により、1つの SoC 上で、リアルタイム性を要求される処理は RTOS に、インターネット接続や画像処理など汎用的で複雑な処理は Linux に任せるといった役割分担をしながら、それぞれのメリットを両立させ協調動作させることができます。高信頼で高機能な IoT・組込み機器の開発が可能になります。
Linux-RTOS 共存の特長
- リアルタイム性の必要な処理と、ネットワークやグラフィックなどの処理を一つの SoC 上に実装できる
- RTOS で開発した資産をそのままに、Linux OS を製品に組み込むことができる
- ネイティブ方式はハイパーバイザー方式に比べてハードウェアと OS の間にレイヤが無いため、応答性や開発費が改善される
- RTOS 側で Linux の起動・停止制御や、相互OS死活監視など、自由度の高い共存構成が可能
ネイティブ(OpenAMP)方式とハイパーバイザー方式について
RTOS と Linux を共存させる方法としては、大きく分けて「ネイティブ方式」と「ハイパーバイザー方式」の2種類があります。ネイティブ方式は、それぞれの OS を直接 CPU コア上に配置し、OS が CPU、メモリ、デバイスといったハードウェアリソースを制御する方式です。一方のハイパーバイザー方式は、OS とハードウェアの間にハイパーバイザーを挿入し、ハードウェアリソースをハイパーバイザーが管理する方式です。
ハイパーバイザー方式は一種類の CPU コアで構成される(ホモジニアス)マルチコアプロセッサ上で RTOS と Linux の共存させることが前提で、ハードウェアコスト上は有利ですが、RTOS 側の応答性を確保することが難しくなり、開発期間が長引く傾向があります。
ネイティブ方式はヘテロジニアス・マルチコアプロセッサ上で動かすことが前提になりますが、さまざまなコア特性を有効に活用できるため、リアルタイム OS の性能を維持しやすいといえます。
サイバートラストの Linux-RTOS 共存は、OpenAMP を使用したネイティブ方式で RTOS と Linux の共存を実現しています。OpenAMP は、MCA(Multicore Association)によって標準化されたマルチコア上の複数システム間通信 API 仕様をオープンソースで提供するものです。
ネイティブ方式(OpenAMP) | ハイパーバイザー方式 | |
---|---|---|
ヘテロコア対応 | 対応 |
未対応 ※同一命令セットの構成は対応可能な場合あり |
オーバーヘッド | 無 | 有 |
OS の分割・割当単位 | コア単位 | 制限無し |
応答性 | ||
開発コスト | ||
デバッグ | ||
構成の自由度 |
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